喉頭がんは、喉頭(声帯を含む部分)に発生する悪性腫瘍です。喉頭は、発声や呼吸、飲食物の誤嚥防止など、私たちの生活にとって欠かせない役割を担っています。部位によって、声門がん・声門上がん・声門下がんの3つに分類されます。
喉頭がんの初期症状として最もよく見られるのが、声のかすれ(嗄声)です。「風邪をひいたのかな?」と軽く考えがちですが、長引く場合は注意が必要です。その他の症状として、次のようなものがあります。
これらの症状が2週間以上続く場合は、早めに医療機関を受診しましょう。
近年では内視鏡技術の進歩により、より詳細な診断が可能になっています。
喉頭がんの進行度(ステージ)は、がんの大きさや広がり、リンパ節や他の臓器への転移の有無によって分類され0期〜Ⅳ期に分類されます。詳しくは、国立がん研究センターがん情報サービスをご参照ください。
喉頭がんの治療法は、がんの進行度(T分類やN分類)や喉頭の機能の温存についての希望などにより、手術(外科治療)や放射線治療、薬物療法などを用いて行います。また年齢を含めた体の状態を総合的に検討し話し合いにて決定します。
喉頭がんは早期に発見できれば、治療の選択肢も広がり、声を残せる可能性も高くなります。声の変化や喉の違和感を感じたら、医療機関を受診することが大切です。特に、喫煙や飲酒の習慣がある方は、定期的な検診を受けることをおすすめします。また、日頃から喉を大切にし、健康的な生活習慣を心がけることが予防につながります。
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