がん治療を行うと、抗がん剤をはじめとする薬物療法の副作用による脱毛、皮膚障害、爪の変化、手術による傷、放射線治療による皮膚炎など外見の変化が見られることがあります。それらの変化は、自分らしくないと思えたり、人間関係に自信を持てなくなるなど、普段通りの生活が送れないことで社会活動を困難にします。このようながん患者の方が抱える大きな不安に対して、外見だけの支援ではなく、治療と生活を考える、"患者さんと社会をつなぐ支援"が、私たち医療者の行うアピアランス(外見)ケアです。アピアランスケアを通じて、患者さんが今まで通りに、人との関わりの中で、自分らしく生活できるよう支援を行っています。
当院では抗がん剤治療をしている方を対象にアピアランスに関するアドバイスを行っています。治療の副作用による皮膚障害・爪障害などはQOL(生活の質)の低下を引き起こすことがありますが、早期から薬剤師や看護師が介入することにより治療を継続していくことができるようにサポートしていきます。また、脱毛については、ウィッグ・帽子・スカーフなどによる工夫、眉毛・睫毛の脱毛については、日常のメイクでのカバー方法など紹介し、安心して治療ができるように支援させていただきます。不定期ではありますが希望者を対象に「アピアランスケア教室」を開催しています。アピアランスケア教室では、アピアランスケアに関する講義やウィッグの試着、がんを専門とする看護師(がん化学療法看護認定看護師、緩和ケア認定看護師、がん放射線療法看護認定看護師)との相談コーナーもあり、和気あいあいとした雰囲気で楽しく行っています。