口腔ケア・摂食嚥下サポートチーム(SST)

当院の口腔ケア・摂食嚥下サポートチームについて

院内の口腔ケア水準の向上を目的に2010年に口腔ケアチームが発足しました。その後、摂食嚥下の分野も加わり、口腔ケア・摂食嚥下サポートチーム(SST)が発足しました。口腔ケアや摂食嚥下に関して、ケア・評価・訓練の実施、また、患者さま本人やご家族、スタッフへの指導を行なっています。大学病院より派遣された摂食嚥下専門の歯科医師と、リハビリテーション科医師、看護師、言語聴覚士、歯科衛生士が主体となり、回診やカンファレンス、ミーティングを行っています。

主治医、担当看護師に加えて、多くの医療専門職で形成したチームとして、患者さまやご家族の皆さまのケア、評価、訓練、指導等の支援をさせていただきます。

SSTコアメンバー

  • ・嚥下専門歯科医師...1名
  • ・リハビリテーション科医師...1名
  • ・看護師...4名(摂食嚥下リハビリテーション学会認定士2名)
  • ・言語聴覚士...1名
  • ・歯科衛生士...1名(摂食嚥下リハビリテーション学会認定士、日本歯科衛生士会認定摂食嚥下リハビリテーション認定歯科衛生士)

回診ではコアメンバー以外の言語聴覚士、歯科衛生士、各病棟のSST担当看護師も同席し、多職種で患者さまのお口や飲み込みの状態についての評価を行い、より良い医療・看護を提供できるようカンファレンスを行っています。

口腔ケアとは

お口の中の掃除、手入れのことです。口腔ケアをすることで口の中の病気の予防だけでなく、健康の保持増進、リハビリに繋がります。誤嚥性肺炎の予防や、がん治療による免疫力低下に関連した口腔内トラブルの予防・ケアなど、口腔ケアの重要性、様々な病気との関わりが広く知られています。

摂食嚥下とは

食物を体内に取り入れ、噛んで、飲み込むことです。
摂食嚥下は大きく5段階に大別でき、①食物を認識し、②食物を口に取り込み、咀嚼してバラバラの食物を1つの塊にして、③喉の奥へ送り込み、④ごくんと飲み込み、⑤食道を通過していく、という流れになっています。

食べる事は生きていくためにとても大切な行動です。超高齢社会を迎えた現在、生涯を通して美味しく、楽しく食べる事はとても重要な課題です。

口腔ケア・摂食嚥下サポートチームでは、お口の環境を整え、誤嚥なく食事をするための評価、訓練、提案、指導を行っています。

摂食嚥下障害、誤嚥(ごえん)とは

摂食嚥下障害とは、前述の摂食嚥下機能のどこかに不具合が生じて、動作がうまくいかなくなることを言います。その原因は様々で、生まれつきの病気、全身麻酔の手術後、脳や神経の病気、薬の影響、加齢などがあります。つまり、摂食嚥下障害は誰にでも起こり得るといえます。

誤嚥とは食物や唾液が気道に入ることをいいます。その場合、多くの方がむせこみますが、中にはむせない誤嚥も多く、(不顕性誤嚥:ふけんせいごえん、と言います。)自覚症状がなく気づくのが遅いため、むせる誤嚥より肺炎を引き起こす確率が高いと言われています。

チーム活動内容

・お口の状態の評価や口腔ケア、飲み込みの評価や訓練の実施
・飲み込みの機能に対する精密検査の実施
→必要に応じ、嚥下内視鏡検査(VE)や嚥下造影検査(VF)を実施します。
・毎週月曜日または木曜日のチーム回診
→回診メンバーで患者さんの情報を共有し、口腔内の評価や嚥下評価、訓練を行います。また、主治医や担当看護師と情報共有を行います。
・栄養サポートチーム(NST)との協同
・患者さま、ご家族への指導
→検査結果の説明、適切な食事形態や姿勢、食事介助、口腔ケアの方法についてお話ししています。
・言語聴覚士、歯科衛生士による院内、院外の講演会や看護師に向けた教育の実施

SST回診での多職種での嚥下評価

ベッドサイドでの嚥下内視鏡検査

病棟看護師への口腔ケア研修会

チームの介入を受けるには?

患者さまやご家族の方からご希望される場合

まずは主治医または看護師にご相談ください。

※日帰りや短期入院での嚥下造影検査もしくは嚥下内視鏡検査も実施しております。紹介状をご持参の上、口腔外科を受診してください。対応困難日もございますので、受診前に口腔外科へお問い合わせいただくことを推奨します。

 

主治医もしくは担当看護師がチームの介入が必要だと判断した場合

主治医もしくは看護師が依頼書を提出します。依頼を受けたチームの担当者が病棟にお伺いし、情報を収集したのち嚥下評価や口腔ケアを行います。治療に関しては原則的に主治医の方針に従いますが、必要に応じて主治医や看護師にさまざまな助言、提案をしています。