横浜南共済病院　消化器外科
　大腸外科部長　樋口　晃生

近年ロボット支援下手術の普及発展には目覚ましいものがあります。当院におけるロボット手術は、2019年度より泌尿器科の前立腺癌手術から始まりました。ロボット手術の高い安全性と手術quality、そして良好な治療成績が実証され、以後順調に手術症例を増やしております。消化器領域では2018年度にロボット支援下手術の保険適用が胃癌や直腸癌にも拡大されました。当院消化器外科でも導入にむけて準備を進めて参りましたが、2021年11月よりロボット支援下直腸切除術を開始しました。現在まで3例の手術を行っておりますが手術時間は長いものの出血はほとんどなく安全に行われております。術後の合併症もなく早期に退院が可能でした。現段階での適応は高度肥満がなく、開腹手術歴がなく、高度進行例でない症例としております。直腸癌が疑われる患者さんがいらっしゃいましたら、是非当院にご紹介お願い申し上げます。