排尿ケアチーム

目的

排尿ケアチームは、患者さんの尿閉や尿失禁など排尿に関する様々な問題を解決するために組織されました。患者さんや家族にとって安全で、最適な排尿方法を多職種からなるチームで検討し、排尿を自立の方向に導くことで、退院後のQOL(生活の質)やADL(日常生活動作)の向上につなげていくことを目標にしています。

尿道留置カテーテルを早期に抜去して尿路感染を防止すること、残存した身体機能を考慮した自力での適切な排尿管理方法を指導すること、また退院してから快適な社会生活を送るために、本人・家族にとって適切な排尿用具の選択することなど、患者さんの排泄への希望を尊重しながらチームで最適な排尿方法を検討、解決していきます。

排尿自立支援活動が、患者さんの尊厳を守り、患者さんのQOLの改善やADLの向上をもたらすことと、早期退院や寝たきり患者さんの減少につながることを期待しています。

チームメンバー

医師・看護師・薬剤師・理学療法士など多職種で構成されています。様々な視点から排尿自立に向けて意見交換を行い、病棟看護師と協力して、排尿自立の可能性や下部尿路機能を評価し、排尿誘導などの保存療法、リハビリテーション、薬物療法等を組み合わせて、下部尿路機能回復のための包括的なケアを実施します。

対象患者さん

・尿道カテーテル抜去後に、尿失禁、尿閉等の下部尿路機能障害の症状を有する方

・現在尿道カテーテル留置中で、抜去後に下部尿路機能障害が予見される方

  • ※下部尿路機能障害とは、①尿閉、②排尿困難(残尿量100ml以上)、③尿失禁、④重度の頻尿(1日15回以上)などの排尿障害を指します。

活動内容

排尿ケアの実践

①病棟看護師が下部尿路機能障害を評価し、問題がある患者がいる場合は、排尿ケアチームに連絡します。

②排尿ケアチームは、介入が必要な場合は、病棟の看護師等と共同して、包括的排尿ケアの計画を立案します。

③排尿ケアチーム、病棟看護師等、関係する従事者は共同して包括的排尿ケアを実施します。

④実施中、および実施後は定期的に評価を行います。

⑤退院時、排尿ケアが引き続き必要と判断された場合は、外来排尿ケア計画を立案し、外来での排尿ケアを継続します。

排尿ケアチーム回診、カンファレンス:週1回

研修会の開催:排尿ケアに関する勉強会を院内で年1回開催