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魚を食べることの大切さについて

2017年9月1日

 

EPA(エイコサぺンタエン酸)、DHA(ドコサヘキサエン酸)は、ω3系不飽和脂肪酸の仲間で魚の油に多く含まれていることが知られています。「青魚」に含まれていることが知られていますが、「青魚」にだけあるのではありません。海に生息する魚類、鮭やウナギなどの回遊魚にも比較的多く含まれています。EPA、DHAの効果については、まだ十分にわかっていないこともありますが、血液をサラサラにしたり、病気の元になる炎症を抑える作用があることが知られています。

 

一方で、EPA、DHAが身体に少ない人は、一部の脳梗塞、心筋梗塞などの動脈硬化が原因となる疾患になるリスクが高くなるという報告があります。実は、EPAの血液濃度を特別な評価法で調べてみると、私たちが調べたデータでも、若い人が低く、80歳代位までは徐々に高くなるという興味深い傾向があります。この原因は、主に魚の摂取量によると考えられていますが、各年代の関係だけではなく、数十年前の同じ年齢の人のデータと比較しても低下しているようです。つまり、まだまだEPA、DHAの平均摂取量が減少している傾向が続き、特に若い人にその影響がでてくる可能性が高いことが推測されているのです。

 

EPA、DHAは、他の脂肪酸が代謝されることによっても産生されますが、直接摂取することにより血液濃度が大幅に上昇することを考えると、魚食が重要なのはおわかりいただけるでしょう。魚の摂取が少ないと思う方や動脈硬化が気になる方は、特に「頚動脈エコー検査」をお勧めしています。

 

 

<参考>

「EPA/AA比におけるEPA及びAA(アラキドン酸)の血中濃度の年齢との関連について」

JSPEN 岡山 2017年発表

(文責:岡田)