横浜南共済病院 消化器外科
外科部長 佐伯 博行
2020年以降、大腸癌の切除手術件数が減少しています。コロナ禍において検診などの受診控えやスクリーニングの内視鏡検査の制限により早期癌の発見が減少し、高度進行癌となり切除不能となった患者さんが増えているためと思われます。一方、症状を伴う進行癌の切除手術は増えています。特にイレウスや穿孔などにより緊急手術となる症例の増加が目立ち、結果としてハルトマン手術により永久人工肛門となってしまう患者さんが増えています。コロナ禍前にはハルトマン手術は大腸癌切除例のうち5%以下でしたが、2020年は6%、2021年には14%にまで増加しました。コロナ禍が長引いておりますが1年以上がんを放置することがいかに重大な結果を引き起こすか痛感させられます。このような現状を患者さんやクリニックの先生方に知っていただき検診や早期の受診の重要性を再認識していたければと思います。