8:00〜11:30(平日)※新患受付は10:30まで
土・日・祝日創立記念日(2024年度は6月14日(金))
年末年始(12月29日〜1月3日)
14:00~18:00(平日・土・日・祝日)
ご来院される前に必ずお電話ください。
※敷地内全面禁煙
はじめて受診される際は、紹介状が必要です。
当院は肺癌登録合同委員会第7次事業に参加しています。詳しくはこちらをご覧ください。
当科で扱う主な疾患は、原発性肺癌、転移性肺腫瘍、良性肺腫瘍、気胸、膿胸、縦隔腫瘍などです。当院では2012年より呼吸器外科専門医※11名を含む外科が担当してきましたが、これらの疾患の手術治療を担当する専門診療科として、2017年4月に新設されました。2021年度は常勤医2名(うち1名は専門医※1)と非常勤医師(専門医※1)1名で診療にあたります。当院では、各科専門医との連携も密で、複数の合併症を抱えた方も安心して治療を受けていただけます。
近年の医療の進歩はめざましく、医師であってもついていくのは容易ではありません。そんな時代だからこそ、当科は専門性の高いホームドクターとして、患者さんやご家族の良き相談相手でありたいと思っています。お気軽にご利用ください。
(※1呼吸器外科専門医認定機構の認定による)
各疾患に対する当院の治療を紹介します。
原発性肺癌に対する治療は、その病状により手術治療、抗がん剤治療(分子標的薬、免疫チェックポイント阻害薬を含む)、放射線治療、緩和医療などがあり、これらを組み合わせて治療を行います。
当院では週1回、呼吸器内科、呼吸器外科、放射線科、緩和支持療法科の医師と、薬剤師、病棟看護師が参加する肺癌キャンサーボードを実施しており、各症例について、他職種で意見交換を行って治療方針を検討しています。
当院では、手術は原則的に胸腔鏡(内視鏡)を用いた患者さんへの負担が少ない方法で行いますが、安全性を重視した術式選択を心掛けています。手術には腫瘍を含む肺をすべて切除する肺葉切除術(または肺全摘術)と肺の一部を切除する部分切除術(または区域切除術)があります。これまでは肺葉切除術(または肺全摘術)が肺癌に対する標準手術とされていましたが、最近では、病状により積極的に区域切除術も行われるようになっています。また、呼吸機能、心機能、年齢などを考慮して、縮小した術式を選択することもあります。
また、近年がん診療における口腔ケアの重要性が指摘されており、歯科口腔外科と連携して術前口腔ケアを行っています。
2023年度の年間手術件数は61例でした。そのうち54例(88%)が胸腔鏡手術です。術式別では、肺葉切除術が35例、区域切除術が15例、部分切除術が11例でした。手術中の合併症は出血が2例、神経麻痺が2例ありました。術後の合併症は肺炎が4例、肺ろうの遷延が2例、無気肺が1例、在宅酸素導入が1例ありました。術後入院日数は2~85日で、中央値は8日、最も多かったのは8日でした。
2020年度の年間手術症例数は10例です。これらの疾患に対する手術は胸腔鏡下に、病変を含むように肺の一部を切除する手術を行います。これらの手術による手術中および術後の合併症はありませんでした。術後入院日数は1~5日で最も多かったのは4日でした。
気胸は、肺のう胞(ブラ)の破裂などにより、肺から空気が漏れ出し、肺が虚脱して胸痛や呼吸困難を起こす病気です。手術をせずに経過観察で治ることもありますが、虚脱の程度が強い場合は、胸腔ドレーンという管を留置して治療します。空気漏れが長く続く場合や再発を繰り返す場合は、手術を行います。2020年度の年間手術症例数は13例でした。手術は胸腔鏡を用いた肺の部分切除術です。創は2か所でそれぞれ1~2㎝程度です。術後の再発を予防する目的で吸収性のシートを肺の切除断端に貼付しますが、生体用接着剤(血液製剤)は、切除断端からの空気漏れがなければ使用しないようにしています。これらの手術による手術中および術後の合併症はありませんでした。術後入院日数は1~5日で最も多かったのは3日でした。
膿胸は胸腔内に膿が溜まる病気で、原因は、齲歯(虫歯)などの口腔内感染症や誤嚥性肺炎が多く、呼吸困難や発熱で発症することが多い疾患です。治療の基本は胸腔ドレーンという管を胸腔内に留置し、胸腔内に溜まった膿を体外に排出することと抗生剤の投与です。しかし、膿の排出は容易でないことも多く、その場合は手術的に膿を掻き出したり、胸腔内を洗浄したりする必要があります。当科では、胸腔鏡を用いた手術を行っており、2-3㎝のキズを2~3か所あけて行います。2020年度の年間手術症例数は12例でした。手術中、手術後の合併は1例(心房細動)でした。術後の入院日数は14~43日でした。
(1) | 地域のクリニックとの連携をはかり、絶え間のない充実した地域医療体制の構築に貢献します。とくに肺癌については、神奈川県医療連携手帳を用いたクリニックとの連携(がん地域連携クリティカルパス)を推進します。 |
(2) | がんセンターなど遠方の医療機関で手術を受けられた方の、術後の経過観察を引き受ける体制づくりを推進します。 |
(3) | 肺癌や膿胸の治療において、歯科との連携を推進します。 |
(4) | 当院では行っていない肺癌に対する医療について、各医療機関との連携をはかり、適切な治療が受けられる体制を整えます。 |
(ア) PET検査 | |
(イ) 重粒子線治療 など | |
(5) | 他施設共同研究などの臨床研究に積極的に参加し、肺がんやその他の呼吸器外科治療の発展に貢献します。 |
(6) | 臨床研修医への指導を通して、将来の呼吸器外科医の育成に努めます。 |
横浜市金沢区、横須賀市、逗子市、葉山
氏名 | 大沢 宏至 |
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役職 | 呼吸器外科部長 |
専門 | 呼吸器外科 |
医師資格 | 呼吸器外科専門医 |
所属学会 | 日本外科学会 |
氏名 | 菊池 章友 |
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役職 | 医長 |
専門 | 肺癌・縦隔腫瘍・気胸野外科治療(腹腔鏡含む) |
医師資格 | 日本外科学会専門医 |
所属学会 | 日本外科学会 |
氏名 | 前原 孝光 |
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役職 | 非常勤医師 |
医師資格 | 医学博士 |
所属学会 | 日本外科学会 |
診療科・部門