教育・研修

新人教育システム

新人看護職員研修ガイドライン(厚生労働省)、日本看護協会クリニカルラダー、看護部の教育方針、到達目標に基づき、各部署の特殊性に合わせた年間教育計画を立案しています。1年間でキャリアラダーⅠ(指導を受けながら基本的な看護手順やマニュアルに沿って看護を実践する段階)が習得できることを目標に教育支援します。

各部署ではパートナーシップマインドに基づき、フレッシュパートナー、グループ、教育担当者を中心に、新人看護師の成長を支援します。フレッシュパートナーは教育担当者とともに年間を通して看護実践に関する指導を行いますが、指導に関わるのはフレッシュパートナーだけでなく、PNSのグループメンバーなど、部署全体で新人看護師の成長を支援していきます(新人看護職員研修における組織の図参照)。

集合教育研修では看護部教育担当者を中心に、実践ですぐに活用できる基本的看護技術を厳選して演習を行っています。研修での学びを実践の場に活かすため、研修内容は各部署の教育担当者に周知し、教育支援が継続できるようにしています。

また、厚生労働省「新人看護職員研修ガイドライン」に基づき、看護職員としての基本的な臨床実践能力(基本姿勢・態度、技術的側面、管理的側面)の評価を定期的に行い、これらの能力が獲得できるように支援していきます。この「新人看護職員研修」とは集合教育研修だけを指すのではなく、臨床実践の場面で行われる教育を含んでいます。臨床現場でしか培うことのできない基本的看護実践能力を獲得するためには、個々の習得段階に合わせたOJT(on the job training)が重要であると考えています。さらに、具体的な経験を深い学びにし、定着させるためにはリフレクションがとても大切です。はじめは先輩の手助けを受けながら日々のリフレクションを行っていますが、徐々にセルフリフレクションができ、適切な自己評価や前向きに自己課題に取り組めるようになることを目指しています。

当院では職員が心身ともに健康的に働けるようメンタルヘルスケア対策に取り組んでいます。新人看護職員に対しては臨床心理士による個人面談や年間5回の集合研修の他、看護部に相談窓口を設け、個別の相談に対応できるようにしています。

eラーニング

当院では、「基本的看護技術を学べるもの」「自分自身で研修目標を設定し計画立てて効果的な自己学習が出来るもの」と、タイプの異なる2種類のeラーニングを導入しています。
配属部署の特殊性によっては経験できない、経験頻度が少なくまだ自信が持てないという看護技術があるかもしれません。また、もっと知識を深めてスキルアップをしたい方もいらっしゃると思います。
新人に限らず全看護職員がIDとパスワード管理で「動画講義」を活用した自己学習が可能で、職場は勿論、自宅でもパソコンやスマートフォンを用いて手軽に予習・復習ができます。

*現在、「ナーシングスキル」「全日病SQUEeラーニング(エスキュー)」を導入しています。

動画イメージ図

新人年間スケジュール

研修内容
メンタルヘルスケア
4月
看護部新人研修
配属部署研修
看護技術研修
ME機器研修
メンタルヘルスケア研修①
5月
看護技術演習 (フィジカルアセスメント)
リーダーシップ研修I-①
SBAR
メンタルヘルスケア研修②
6月
3ヶ月ミーティング
新人防災訓練
輸血時の看護
7月
看護技術研修(静脈注射)
8月
部署別ミーティング
9月
皮膚のケアと褥瘡予防
栄養管理の基礎
医療安全
リフレッシュ研修
10月
6ヶ月ミーティング
ロイ看護理論
急変対応
(SBAR/BLS/KIDUKI)
メンタルヘルスケア研修②
11月
12月
リーダーシップ研修 I-②
看護倫理
看取りの看護
入退院支援
メンタルヘルスケア研修④
1月
2月
3月
1年目ミーティング
9~2月 他部署体験研修
(この期間内に半日)
看護部個別面談
心理士個別面談
看護部個別面談
看護技術研修(感染対策)
看護技術研修(採血)
新人防災訓練
部署別ミーティング
リフレッシュ研修
急変対応

PNS(パートナーシップ・ナーシングシステム)®

看護師が2人1組で患者さんを担当し看護を実践します。患者さんにより安全・安楽なケアが提供でき、看護師にとってもお互いの看護実践に触れる機会となり、教育的効果が高まると考えています。

フレッシュパートナー

新人看護師は、年間パートナーを組んでいる先輩ペアに『3人目』として入ります。"フレッシュパートナー"と呼ばれるその2人の先輩が主体となり、年間を通して新人看護師の成長を丁寧に支援します。

勤務体制:変則2交替(救命救急センター・外来部門・HCU・緩和ケア病棟は完全2交替)